2019/5/1UP


道の駅かくだオープン

 この4月に河北新報角田支局へ赴任しました。田村賢心と申します。名前は「けんしん」と読みます。仙台の本社から来ました。入社20年目です。宮城県内では以前、若柳支局(栗原市)に勤務しました。県南でも多くの出会いと発見を重ね、記者ライフを楽しみたいと思います。どうぞよろしくお願いします。  角田市民が注目するニュースを取材する機会が早速ありました。「道の駅かくだ」のオープンです。初日から盛況で行列ができました。「平成で最後にできた道の駅」。市民からはこんな誇らしげな声も上がっています。平成と言えば新元号発表の直前、岐阜県の「道の駅平成(へいせい)」がテレビ番組で頻繁に取り上げられていました。平成時代になった時に漢字が同じとして注目を集めた「平成(へなり)地区」にできた道の駅です。平成時代を名残惜しむ人が多く訪れているようです。  道の駅かくだにも、こうした特色があれば一層盛り上がるでしょう。私自身、東北のユニークな道の駅をいくつか訪ねたことがあります。  青森県鶴田町の「道の駅つるた」はビッグサイズのパンが有名です。あんパンやメロンパン、焼きそばパンなどがあり、大きさは通常の3倍以上。女性大食いタレントが自身の顔と同じくらいの大きさのパンを食べているのをテレビ番組で見ました。自分も挑戦しようと昨年、仙台から青森へ向かいましたが、加工所が改修中でジャンボパンもお休み。がっくりでした。それでも道の駅は大勢の買い物客で大にぎわい。地元にしっかり定着している場と感じました。  福島県磐梯町の「道の駅ばんだい」も印象に残っています。ドライブ旅行の途中に何気なく立ち寄ったのですが、店内に入って目を見張りました。大きな「ガンダム」のフィギュアが立っていました。40年ほど前に始まったアニメシリーズのロボットで、人気は今も続いています。店内ではガンダムシリーズのプラモデルもたくさん販売されていました。プラモデルの製造発売元は玩具大手のバンダイ。道の駅側が「ばんだい」つながりでガンダムコーナーを設けたいとバンダイにお願いし、実現したそうです。ガンダムファンならば絶対に行ってみたいスポットではないでしょうか。ちょっとした発想がこの道の駅にしかない独自の魅力をつくったと言えます。  角田の話題を書くつもりが、他県の道の駅の紹介中心になってしまいました。今後、道の駅かくだでの取り組みを紙面で多く伝えることができればいいなと思っています。上で紹介した他県の例は、ちょっと突き抜けた売り出し方なので、初めは無理に背伸びせず、じっくり個性を磨くことが大事だと思います。近隣の直売所との連携なども含め、角田を活気付ける多彩なアイデアが生まれることを期待します。  ちなみにこの原稿は、道の駅オープン日の夕方に、フードコートで遅い昼食を取りながらまとめました。個人的にも利用する機会が多くなりそうです。


とくら太鼓で開業を祝った

行列ができた道の駅かくだ