2014/10/1UP


行楽の秋

 秋田県で大日岳、岩手県で須川岳と称される山の宮城県での呼び名は? 十数年前の入社試験の際、一般教養の筆記テストで出た問題です。当時は答えられませんでしたが、今は即答できます。答えは栗駒山。一関支局に勤務した当時、山開きや紅葉などの取材で何度も通いました。山頂近くの須川温泉は硫黄臭が漂う白濁の湯。眺めのいい露天風呂に浸かり、麓の国道沿いの出店で新鮮なイワナの塩焼きを頬張るのが楽しみでした。一帯は岩手・宮城内陸地震で大きな被害を受けましたが、寸断された国道は2010年に復旧。徐々に観光客も戻りつつあるといいます。東北の山々はちょうどこれからが紅葉の季節。先日の夕刊に掲載された気象情報会社の紅葉予想の記事によると、ことしは朝晩の冷え込みや日照が十分に見込まれ、全国各地で彩り豊かな秋が期待できるそうです。先週足を運んだ蔵王も、まさに紅葉が始まったところ。水引平から南屏風岳、不忘山にかけて赤や黄に色づいた山肌を眺めることができました。行楽の秋、本番です。